健常者になれなかった者たち

4人のガイジたちが送るドタバタガイジストーリー

就活を終えて〜ヤバ企業エピソード〜 面接編

皆さま、おはこんばんにちわ。

お待ちかね、ヤバ企業エピソードのお時間です。

 

<前々回、合同説明会編>

就活を終えて〜ヤバ企業エピソード〜 合同会社説明会編 - 健常者になれなかった者たち

<前回、インターン編>

就活を終えて〜ヤバ企業エピソード〜 インターン編 - 健常者になれなかった者たち

 

大変お待たせしたが、今回は最終回ということで、就活生なら誰もが経験する面接について、お話ししていきたい。

 

就活の面接とは

就活において、面接は避けて通れない道だ。面接自体は、どんな企業でも、民間企業ではない公務員試験でも面接は行われている。面接は基本書類選考を通った者だけが受けられるようになっており、一次面接を突破したら二次面接、それを突破したら最終面接、というように細かいフローの違いはあれど何度かの面接を経て内定という形になる。

中には雑談のような一次面接だけで終わるところもあるらしいが、一体学生の何を見て判断しているのだろうか.....

まあそれはともかく、面接というのは社員の方に自分をアピールする唯一の機会であり、ミスは許されない。従って、本命企業の前に幾度も練習を重ねるのが得策だろう。逆に、ろくすっぽ練習もせず臨むと、ボロが出ることになる。

 

ただ、面接はこちらをアピールする場であると同時に、その企業の雰囲気を知る絶好の機会でもある。面接官の雰囲気や態度を見ているとその会社がどんな会社なのか分かるし、こんな人と一緒に働きたいかを見極めるポイントともなる貴重な機会なのだ。

そうした貴重な機会は、当然地雷企業の炙り出しにもなる。聞いてくる質問の内容、こっちの言う答えを聞く姿勢などなど、よくよく観察しているとやはり相手のボロは見えてくる。

 

 

 

さて、前置きはこの辺にして本題に入ろう。

といっても、自分が経験したヤバ面接エピソードは1つしかない。コンプライアンス意識の高まる昨今、平気で家族構成を聞いてきたり、学生を怒鳴り散らしたり、出身地域や学歴などであからさまな差別発言をする等々アウトな面接をしてくるような企業は皆無であった。

 

だが、そうした法に引っかかるような行動を抜きにしても、記憶に残るヤバ面接をしてくるような企業も存在するのだ。

 

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その企業は、会社説明会に参加し、一次面接→二次面接まで行った企業だった。

会社説明会では、会社も会社を説明する社員も大変に魅力的だった。社員は自信を持って自社のプレゼンを行っていて、その自社に誇りを持っている雰囲気が気に入り、エントリーシートを提出した。

書類選考はあったのか無かったのか、そのまま一次面接に案内された。

こうしてトントンで迎えたオンラインでの一次面接。はじめは緊張していたが、終わる頃には気分爽快であった。何と話しやすい面接だろうか。社員は笑顔で話を聞いてくださり、深堀りの質問も、自分が話したかったところを突いてくれた。何しろ「本当に自分のことが知りたいんだ」という姿勢が画面越しにひしひしと伝わってきた素晴らしい面接だった。

次も頑張ろう。その気持ちで二次面接へ向かった。

 

 

 

結論から言うと、その二次面接はお祈りだった。

無論、伝えるべきことは伝えたつもりである。が、及ばず祈られたということだ。

 

面接は3人の集団面接かつweb面接でスタートした。

真ん中に座るのは部長のおじさん3人。しかし、前回とは打って変わってあまり聞く態度ではない感じだ。

 

まず出身大学と名前を言う軽い自己紹介から始まる。ここまではいつも通りだ。だが、その後の質問は意味不明なものばかりだった。

まず、コロナの質問をやたらしてくる。最初、リラックス程度にコロナで就活大変だね〜と話を振ってくれる企業はたくさんあるのだが、明らかにリラックス目的では無い。

コロナで就活の影響はどうか。ここまではわかる。が、一番意味不明な質問は

 

「コロナで自宅にいることが多いと思うんですけど、自宅で何してますか?」

 

は?

いや、そんなこと聞いてどうすんだよ。

自分らの何が知りたいのか全く分からない質問である。

が、一応つつがなく答える我々3人。

 

しかし、その反応も「ふーん」と言った感じで全く興味なさげだ。

興味がないから聞くなよと。

そして、次の質問。

「今、自宅での話をして頂きましたが、コロナがないときは普段何してるんですか?」

 

これってお見合いなのか?

ただ単にプライベート知りたいだけだろ。

次の質問。

「今サークルや部活の話をして頂きましたが、それらがない時は何してますか?」

 

もう、お見合いを通り越して取り調べである。 

しかし、面接という建前上、答えない訳にもいかず、とりあえず自分の1週間を説明する。

 

結局意味不明なプライベートを聞かれまくること数十分。面接は終盤に突入していた。

 

そして、最後の逆質問だった。

 

まず、1人目が質問した。まあ、この質問は何だったか覚えてないので、多分普通に答えていたんだろう。

 

そして、自分の番。私は、決めていた質問を投げかける。

「御社が不況の煽りで経営が傾いた時、どういう風に持ち直しますか?」

答え

「ん〜まあ残念だし心苦しくはあるんだけど、やっぱり経営が苦しくなったときは社員に依頼退職をお願いしてるかな」

おい、マジかよ。

苦しいときはこういう風に立て直します!じゃなくて、苦しい時は社員クビにしますってことなのかよ。

 

だが、これはまだ序の口であった。

極め付けは最後の質問である。

その3人目の彼は、THE運動部と言った感じで、面接中、運動部らしい大変ハキハキとした声で元気に喋っていた。まあ早口だったのが気になったけど。

彼がハキハキと元気のある声で聞く。

「はい!御社で活躍しているのはどのような方ですか?」

まあ、定番の質問である。

 

すると、驚きの答えが返ってきた。

 

「んー残念だけど君みたいに元気がいい人はあんまり居ないんだよね。うちは大人しめの子が多いから。あとやっぱり地元のOO出身で長男の人が多いかな〜」

 

絶句。

もうこの言葉に尽きる。

この回答、「お前はうちでは活躍できない」と真っ向から言われてるようなものである(ちなみに彼の大学は地元ではなかった)。

まあこの質問に回答した面接官は面接中ずっと態度が悪かったし、元々コンプライアンス意識が高度経済成長期で止まっている可能性もあるだろうが。

兎に角、後にも先にも「お前は活躍できない」と堂々と言ってくる面接官はこれが最後だった。

 

それまで元気満点だった彼も、さすがに「ありがとうございました....」とあからさまに落ち込んでいた。そりゃそうだ。

 

私は、面接に落ちたことより、学生に対し平然と舐めた態度を取ってきたことに怒り心頭であった。それまでの説明会や面接が素晴らしかっただけに、心の底から幻滅した。

結論、この会社だけは面接落ちて良かったと思っている。

 

冒頭、コンプライアンス意識が欠如した面接はなかったと書いたが、改めて振り返ってみると、やはりゼロではないのは事実である。

ただし、このように「聞こうとする姿勢」「会社に入れようとする姿勢」が無いような会社は稀だ。これから就活が始まる諸君は、地雷企業を面接で見分けることも大切であることを伝えておきたい。

 

 

いかがだっただろうか。全3回に渡ってお送りした、「ヤバ企業エピソード」。

まあ、実際自分も大したところに就職できたわけでは無いので、あまり偉そうにアドバイスできる立場では無いのだが、こういったヤバ企業が普通に存在しているということを共有すべく、全3回に分けてお送りした次第である。

 

就活。2度としたくないが、終身雇用崩壊と言われるこのご時世、また面接を受けなければならない機会はあるだろう。またこのクソイベをしなくてはならんと思うと、憂鬱というより、面倒だ。

 

ということで、就活を終えて〜ヤバ企業エピソード〜、これにて終了だ。ご精読、ありがとうございました。