ガイジの就活日記 〜前半戦〜
ブンブンハロー健常者
前回の記事で、ここにいる残りの3人を勝手に「陰キャ」に分類してたら、あとで3人からめちゃくちゃ怒られたキモすぎタラバガニです。
↓前回の記事↓
ガイジはかく生まれき ~「中高6年間男子校」という病~ - 健常者になれなかった者たち
さて3月のこの時期、学生の皆さんは学年が上がり、一つの節目を迎える時期なのではないでしょうか。
かく言う僕らも大学の最高学年になり、残り少ない学生生活を謳歌している所であります。
そして、あと少しで学生生活を終えるということは、当然、来年から労働刑が始まるということなのですが、この労働刑、ちゃんと刑務所に入らなければ受けられません。刑務所に入るための活動をしなければならないわけです。
回りくどい言い方になりましたが、僕らはその労働刑を受けてお金を稼ぐべく就職活動をしています(休学した休学ラブライバー君を除く)。
就活、、、
嫌な響きですよね。就活ってのは自分の常識が試される機会ですが、そもそも常識のカケラもないガイジ共にとっては苦行以外の何者でもありません。当然ながら、僕もこれまでインターン、会社説明会と就活の前半戦をほぼ終えた所ですが、まぁ皆さんの予想通りガイジムーブを遺憾無く発揮しました。
今回は、就活前半戦を終えての僕個人の反省会ということで、インターンと会社説明会、それぞれでかましたガイジムーブについて書いていきたいと思います。
①インターン編
まだ寒さの残る2月上旬ーーーー
中国で新型ウイルスが発生したというニュースを小耳に挟みつつ、私はある企業の工場にやって来ていた。
今日は、某車メーカーのインターンである。
インターン自体はこれまで数回経験して来たため、一体何をするのかというのはだいたい想像出来たが、それでもやはり少し緊張していた。
インターンの会場に入ると、グループごとに席が割り振られており、私は指定されたグループの座席に着席。続々とやって来るメンバーに軽く挨拶をしつつ開始を待った。
やがてプログラムが開始。今日のインターンでは会社説明の後、グループワークをするらしい。
グループワークということで、まず自己紹介をすることになった。しかし、ただの自己紹介ではなく、サイコロが配られ、出た目に割り振られた、実際に面接で聞かれそうなトークテーマを話すという仕組みになっていた。たとえば、3の目が出た人は自分の強みを言うといった具合である。
早速目を振ることになった我々は、とりあえず時計回りに自己紹介を開始。私は2番目で、すぐ順番が回って来た。
目を振ると、トークテーマは「自分の長所と短所を言ってください」だった。
うーん、自分の長所と短所、、、、
あ、そうだ!ここはグループの雰囲気を良くするために面白いことを言ってやろう!
「僕の長所は背が高いところです!短所は背が高いくせに運動ができないところです!」
よし!これでウケ間違いなし!
.............
場は凍り付いていた。
その後は順調に自己紹介が進み、会社説明を経て、プログラムはワークへと移って行った。
今回は車メーカーのワークということで、ニーズに沿った新しい車を提案するというものになった。
我々の班は、「34歳の女性」をターゲットにした車を考えよ、との課題が与えられ、グループ一丸となって車を提案することとなった。
自分で言うのも何だが、私はグループワークで結構アイデアを出す方で、今回も色々と考えていたのだが、いまいちいいアイデアが思いつかない。
私は考えた。うーん、新しい車、、、
そう言えば、車って革張りの座席だよな。
ん?革張り?
そういえば革使った特急電車の座席があったけど、あれめっちゃ革の匂いが嫌ってみんな言ってたな!よし、これを言ってみよう!!
「ねえ、多分女性だったら革の匂い嫌がるんじゃない?いっそ革じゃない座席にしようよ!!」
また時が止まった。
しばらくした後に、グループのリーダーポジションにいた男性が「独創的なアイデアをお持ちですね😅でも車ってだいたい革張りだからそこ変えなくてもいいんじゃないかな😅」と言って、私の時間は終わった。
ちなみに、この後実際に車を作っている工場を見て回ったのだが、その間、他のグループのメンバーが楽しく話す中、私は誰からも話しかけられることなく、40分ほどの工場見学を終えたのである。
インターンを終えた私は、徐々に失態に気づき、帰りの電車の中、動悸が激しくなり倒れそうになりながら帰路についたのであった。
②会社説明会編
時は1ヶ月ほど進み、3月上旬。
私は13時からの会社説明会に備え、11時に起床した。
ダラダラYouTubeを見ながら朝食を食べ終えた。12時前。
え、12時前?
やばい。やばい。やらかした。
会社説明会は15分前に会場入りするのが常識である。いくらガイジと言えども、遅刻して会社説明会に入りたくない。
急いで髪を整え、髭を剃り、スーツを着た。
今回は、父親がイキって買っていた一着20万円のコートを着て周りと違うぜアピールしとこうということで、クローゼットの奥深くに眠っていた父親のコートを引っ張り出して着込んだ。
しかしそうこうしているうちに時間はどんどん経ち、時間は12時10分近くになっていた。
やばいやばい!急いでコートを着て家を出た。
急いで駅まで行くと、次の電車は特急。余分に金がかかるがまあこの際仕方ない。
しかし、今日はやけに寒いな。コート着てるのに。何でこんな寒いんだ?
ん?
あれ?
スーツの上着着てないやん
は?
つまり、スーツのシャツの上に、イキって着込んでいた20万のコートを着ていたのである。
時間は12時20分すぎ。いまから家に帰ると駅に戻って来るのは12時40分。
間に合うわけがなかった。
仕方ない。もし何か言われたら全力で謝ろう。
そう考え、とりあえず特急に乗り込んだ。
特急に乗ること約15分。会社の最寄駅についた私は、開始15分前には会場に着いていた。
コートを脱ぐ。顕になるのは黒の上着ではなく、白のシャツ。全員黒い上着なのに1人だけ白のシャツという、オセロなら取り返しようのない光景が広がっていた。
さて、15分前に着いた私だが、バタバタしていたせいかトイレに行きそびれていたため、トイレに立つ事にした。社員の方に場所を聞き、トイレへ。
用を足して戻って来ると、1人の社員さんが自分のもとに近づいてきた。
ん?なんだ?もしかして上着のこと何か言われるのか...?
すると近づいてきた社員さんはこう言った
「ズボンにクリーニングのタグ付いてるよ^^;」
....え?
背中に手をやると、オレンジのタグが。
「すすすいません!!!」
今にも土下座せんとする勢いで頭を下げたガイジは、タグを引きちぎりポケットに滑り込ませた。
その後、オセロの白が圧倒的に不利な状況のまま会社説明会が始まった。
オセロの白は前の席で適宜メモを取りつつ、何事もなく説明会は終了。
帰りに黒が「ありがとうございました」と頭を下げて退室する中、白は「ありがとうございました、すいませんでした」と土下座せんとする勢いで退出していったのであった。
ガイジの就活日記、いかがだったでしょうか。
世の中には、さまざまな人がいます。しかし、ここまでのガイジムーブを取れる人はなかなかいないでしょう。
この先も、またいつガイジがバレるかヒヤヒヤしています。
これから自分は面接の時期に入りますが、きっとどこかでまたガイジムーブをかますことでしょう。皆さん、乞うご期待下さい。
キモすぎタラバガニでした。