健常者になれなかった者たち

4人のガイジたちが送るドタバタガイジストーリー

就活を終えて〜ヤバ企業エピソード〜 合同会社説明会編

オィィィィィイイッス。

どうも、蟹です。🦀

ガイジの就活日記 〜前半戦〜 - 健常者になれなかった者たち

前回の記事で、就活でのガイジエピソードをお送りしたが、この度めでたく就職先が決まり、4ヶ月にも及ぶ、いや初めてインターンに行った去年の8月から換算すると11ヶ月もの就活生活が終わった。

 

就活、本当にしんど過ぎる。

 

ということで、今日は就活がどれだけしんどいかという話....

をしようと思ったが、そんな話は「就活 辛い」で検索すればいっぱい出てくるので、そちらを参照して頂きたい。まぁ、要するに就活は糞ゲーなのだ。

 

前回は、就活でいかに自分がやらかしたかという話をしたが、今回は、就活をする中でヤバかった企業の話をお伝えしたい。

今回は合同会社説明会編である。

次回はインターン編、次々回は面接編をお伝えする予定だ。

 

今年はコロナの関係もあり、合同説明会がことごとく中止となったのだが、私はその中止の波が押し寄せる前、ギリギリに開催された合同説明会に何とか友人と参加した。

そもそも合同説明会とは、名前の通り複数の企業が集まって学生に自分らの企業を説明するものだが、参加するだけでAmazonのギフト券が貰えたりと、半ば娯楽行事と化している。

また、合同説明会の特徴は、学生が必死に企業様にコネを作る場というより、企業側が1人でも多く自分のブースに呼ぼうと必死な場なのである(呼ばなくても学生が集まってくる大企業は除く)

その勢いたるやすごいもので、会場に入った途端ブースのあちこちから「今から説明しまーす!聞いて行きませんかー?」という声が聞こえ、まるで客引きが集まる夜の街のような様相を呈していた。

しかし、百以上が集まる合同説明会。当然地雷企業も集まってくるのだ。

 

(1)採用担当者とは思えない奴が勧誘してくる

一通り気になる企業を見た後、友人と合流し、椅子と机が並ぶ休憩スペースで休憩することにした。

だが、そこは休憩スペースではなく、「企業の採用担当者から話しかけるゾーン」だったのだ。

例の如く、我々も座った途端に人影が近づいてきた。

「ここ座ったら企業の人から話しかけられるけどだいじょうぶぅ〜?」

話しかけてきたそいつは、頭はツンツン、黄色の「侍」と書かれたTシャツに紺のジャケットという、とても採用担当者とは思えない容姿の男だった。

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※イメージ

やばい奴が来たと直感した我々は、即座に

「あ、そうなんすか。じゃあ行きます」と早々に立ち去ろうとしたのだが、

「待って待って!まぁ一応話だけでも聞いていってよ!1分で終わるから!」

と自社のパンフを広げて臨戦態勢に。

「説明聞いてくれたらAmazonギフト券もらえるチケット10枚あげるからさ〜」

Amazonギフト券は、企業のブースで説明を聞いたら貰えるチケットを6枚ほど集めたら貰える

なら仕方ないか、、

単純だがアマギフも欲しかったため、聞くことにした。

「うちは内定誰にでもあげてるからぁ〜内定欲しい人はうちにおいで〜〜」

えぇ...

この会社、誰でも取るのか...

誰でも取る会社ほど地雷な会社はない。

誰でも取るということは、五体満足であれば誰でも取ってくれるということだ。

これが意味するところは、誰でもいいから人手が足りない!だから来いよ!社員の使い捨て上等!ということだ。

やべえ会社に当たっちまった...

説明自体も、今流行りの成長がどうの、やる気がどうの、中身のないものだった。

だいたい、人事担当者が風俗の客引きみたいな会社に入りたいわけがない。

説明を適当に聞き流し、嘘の個人情報が書かれた紙を渡してその場を後にした。

 

 

 

(2)陰キャもびっくりの超絶コミュ障採用担当者

 

さて、そそくさとその場を後にした我々は、あんなゴミみたいなのが彷徨いてる合同会社説明会に少し感動していた。

そして、むしろ採用担当者に話しかけられるゾーンに座っていたらどんな地雷が来るのか、実験してみたくなった。

その頭ツンツンから少し離れた席に腰掛けていると、案の定話しかけられた。

「休んでるとこごめん!ほんとごめんね!今大丈夫??よかったら話聞いて欲しいんだけど...」

やたら謝りながら近づいてきたのは、普通の若い男だった。

「うちこんな会社なんだけど...」

と差し出されたパンフレットを見てみると、有名な家具販売店の名前が。

しかし、「こんな会社なんだけど...」と言ったっきり黙り込んでいる男。頭に疑問符が湧きつつ反応した。

「あ、知ってます!大学の近くにありますよ!」

と言うと

「あっあっ、そうなんだ。もしかしてOO店?」

「そうですよ!」

「なるほどね〜」

 

.....

 

何故だろう。

なぜか、会話が続かない。

というか、どんな仕事をするのか、福利厚生はどうなのか、全然説明してくれない。

 

友達が言う。

「俺もよく行きますよ〜」

「あっそうなんだー。ありがとう〜」

 

....

 

いや、何か喋れ。

そいつは、人事の採用担当者という1番学生と喋らなきゃいけない場所にいながら、極度のコミュ障だったのだ。

 

自分も超絶コミュ力があるわけではないのだが、こんなにコミュ障な人間を見たことがなかった。

まさにチーズ牛丼も真っ青のコミュ力の無さである。

 

会話が途切れたのを察したのか、コミュ障男は

「よ、良かったらこのパンフレットあげるから、もしよかったらうちのブース来てくれないかな??」

おい、よかったらって2回言ったぞ。

「行くわけねーだろ(あっ、はーい!後で行きまーす)」

と愛想の良い返事だけしつつ、追い返した。

 

ちなみにそいつは、そのあとテーブルに座っていた女子2人に話しかけようとしていたが、話しかけるか30秒ぐらいウロウロしながら迷って結局行かなかったのを目撃してしまった。

 

(3)時代遅れ余裕なしキモおじさん

さて、こんなにもやべー人間が集まる「採用担当者から話しかけられるゾーン」。

あまりにも面白いのでそのまま留まっていた。

 

すると、先ほどのコミュ障男が去った後間髪入れずに、おじさんが話しかけてきた。

 

「こんにちは〜、今お話いいかな?」

話しかけてきたのは40〜50代のハゲが目立ちはじめたおじさん。

やべーのに2連続で話しかけられて感覚が麻痺していた我々は、普通に話しかけてきたおっさんに、不覚にも好印象を抱いてしまった。

「うちこういう会社なんだけど〜、聞いたことないと思うけど業界では2位なんだよね〜」と差し出されたパンフを見てみると、あるメーカーの名前が載っていた。

その後、パンフを見せながら淡々と説明するおじさん。

なんだ、普通の人も来るんじゃん。

と思ったのも束の間であった。

「どう!興味持った!?興味あるならうちのブース来てよ!!」

と、突然捲し立て始めるおじさん。

「ねぇ〜お願いだからブース来てよ〜ブースに何人来たとか上司が気にするんだよね〜」

呆気にとられる我々。

「お願い!少なかったらおじさんが怒られるんだよ!おじさんを助けると思ってさぁ!あっ、人事の1番可愛い子も連れてきたよ!君たちの趣味に合うか分かんないけど。w」

こいつ、いい歳して何言ってんだ....

 

どうやら、おじさんは自分の企業のアピールというより、自分の数字のために人事の女の子をダシに我々を連れてこようとしているらしい。

 

当然、そっちがそうなら、我々も舐めた態度を取り始める。

 

「えっ、おっさんこのパンフもらっていいすか?」

「おっさん、もし行ったらギフト券のチケット何枚くれます??」

 

「いやぁ〜とにかくきてよ〜」

と丸腰で宣うジジイ。

当然行くつもりはないので、

「わーりましたーじゃあ気が向いたら行きまーす」

と適当に流そうとしたが、

「ほんとに!?きてくれる!?お願いよ!おじさんとの約束よ!」

 

もはや、ホラーである。

このおっさん、出会い系に万単位で課金して1人も会えて無さそうだな...

そもそも女で釣ろうという発想が前時代的というかあり得ない話❗️なわけで、それに加え上司に怒られるからという理由で勧誘するなど、論外中の論外だろ。

そんな感想を抱きつつ、我々は適当にあしらって席を移動した。

 

この世の終わりみたいな奴が集まってくる「話しかけるゾーン」。来年就活の諸兄は一度座ってみては如何だろうか。

 

 

 

さて、2月に訪れたこの合同会社説明会。もちろん気になる企業の説明会はちゃんと聞けるし、いい機会ではある。

一方で、余裕のないダメ企業が来ているのも事実。あんなヤバイ企業が世の中に存在するんだ、という社会勉強にもなった。

 

ヤバ企業エピソード 合同会社説明会編。いかがだっただろうか。

次回は、自分が経験したヤバインターンについてお話ししていきたいと思うので、乞うご期待を。

 

それでは。

鬼滅の刃が嫌い過ぎる話

はじめに断っておくが、ここで書くことは、鬼滅の刃という作品そのものへの批判ではない。

 

そもそも私は鬼滅の刃は見ていないし、ストーリーも登場人物も全く知らない。まあ、名前からして鬼を殺すための刀が出てくることぐらいは予想がつくが。

 

鬼滅の刃という作品自体ではなく、むしろ、鬼滅の刃というコンテンツ自体に一石を投じるべく、会社説明会の帰りの電車の中でこの記事を書いている。

 

結論から言ってしまうと、私が1番言いたいのは、鬼滅の刃というコンテンツが広まるにつれて、「オタク」という用語がの意味が歪曲して広まっていることに対する懸念である。

つまり、鬼滅の刃が流行ったせいで、オタクという言葉自体が間違った使われ方をしているということだ。

具体的にどういうことなのか。順を追って説明したい。

 

[1]「オタク」の本来の定義

そもそもの定義として、「オタク」とは何を意味する単語なのだろうか。Wikipediaには以下のように定義されている。

 

>>元来はアニメ・ゲーム・漫画などの、なかでも嗜好性の強い趣味や玩具の愛好者の一部が二人称として「お宅」と呼び合っていたことを揶揄する意味から派生した術語で、バブル景気期に一般的に知られはじめた。

 

>>辞書的には、ある趣味・事物には深い関心をもつが、他分野の知識や社会性に欠けている人物として説明される。

 

>>おたくという語はしばしば漫画やアニメーション、ゲームなどと強く結び付けられ理解される傾向にあるが、鉄道マニアやカメラマニア、SFファンや電子工作ファン、アイドルおたくやオーディオファン、あるいは勉強しか取り柄のない「ガリ勉」などまでイメージさせる語であった。

 

このように、本来「オタク」とは、社会性や他分野の知識が著しく欠如している一方で、自分の嗜好に関しては人一倍の知識を持っていることが前提となってくる。

 

例えば、「アニメオタク」ならば、アニメに関する知識は人一倍持っており、登場人物の名前から世界観、独自のストーリー考察、さらには登場人物に声を当てている声優の名前まで一気にまくし立てることができる一方、アニメ以外の知識は皆無であり、それ故、お母さんが買ってきた服を着、髭も剃らず、ボサボサの頭で外出し、さらには社会性も無いためにアニメと全く関係のない場面でもアニメの話をまくし立てると言った側面も見られる(もちろん個人差もあろうが)。これが、「オタク」がキモいと言われる所以であると考えられる。

 

では、鬼滅の刃の広まりにつれ、このオタクの定義はどう崩れたのか。それを説明するには、現在多くの場面で使われている「オタク」の意味を解釈する必要がある。

 

[2]現代の「オタク」の定義

現在、「オタク」という語は、アニメや漫画などのサブカルチャーが好きな人全般を指している風潮がある。

先程引用したWikipediaの記事では、辞書的な意味での「オタク」を定義する一方、このようにも書かれている。

 

>>現在はより広い領域のファンを包括しており、その実態は一様ではない。

 

>>おたくは広い意味をもつ言葉となったため、おたくとその文化を再定義する試みはたびたび行われてきた。評論家の岡田斗司夫はおたく文化を創作作品の職人芸を楽しむ文化としてとらえていた。精神科医斎藤環セクシュアリティおたくの本質であり、二次元コンプレックスを持つのがおたくだとした。哲学者の東浩紀サブカルチャーとの結び付きを重視した。

 

このように、元来の「キモいオタク」のイメージは近年崩れ、複数の説に定義付けられることで、専門家の間でも「オタク」の定義は積極的に議論される傾向にある。

 

では、このように「オタク」の定義が広くなっていった背景には何があるのか。ここに、冒頭で述べた「鬼滅の刃」が関わってくる。

 

[3]「オタク」と鬼滅の刃の関係

 

そもそも、鬼滅の刃という作品が、何故「オタク」の定義に関わってくるのだろうか。

それは、鬼滅の刃の人気それ自体だろう。今や、鬼滅の刃は名前を聞いたことがない人が少ないというレベルの人気を果たしている。テレビでは芸能人がオススメアニメとして取り上げ、「鬼滅の刃は面白い!」という声がSNSでも学校でも場所を問わず見られ、先日、原作が完結した折には老若男女問わずその終結を惜しむ声が見られた。

もちろん、名作のアニメが生まれるというのは全くもって悪い話だとは思わない。むしろ、喜ばしい話である。だが、このアニメの絶大な人気と同時に、半ば崩れていた「オタク」のイメージはほぼ崩れることとなった。

鬼滅の刃の人気とともに、本来オタクしか見ない「アニメ」を、普段アニメを見ないような非オタクの方々が見たことで、アニメを見るのが好き=オタクというイメージが完全に定着してしまったのである。

つまり、オタクには必要不可欠な条件である「社会性の欠如」「他分野への知識の著しい欠如」が見られない人々が、鬼滅の刃を見たことで「オタク」を名乗るようになってしまったのである。

ここが、鬼滅の刃の人気がもたらした大きな弊害であり、私が鬼滅の刃を嫌う一番の要因なのだ。

読者諸兄の周りにも居ないだろうか。それまでアニメの話なんかしなかったのに、いざ鬼滅の刃が流行ると「オタク」を名乗り始め、さも自分が元々気持ちの悪いアニメ好きであったかのように振る舞い始める連中が。

 

繰り返しになるが、「オタク」というのは、他分野への知識の著しい欠如と社会性の欠如があって初めて名乗れるものなのであり、アニメを見たからオタクになれる訳ではない。

アニメを見るのが好きだが、社会性もあり、生きる上で必要最低限の知識も持ち合わせているという人は、「アニメが好きな人」なのだ。

この「オタク」と「アニメが好きな人」の違いが曖昧になってしまったことこそ、鬼滅の刃がもたらした弊害なのである。

 

[4]結論

この記事を通して言いたかったのは、現代のオタクという定義を見直し、アニメ(サブカルチャー)が好きな人はオタクという風潮を是正すべきであるということだ。

もちろん、こうした風潮は鬼滅の刃だけが作り上げたものではないだろう。近年、「オタク」という言葉は市民権を得ており、世間に認められつつあるのが現状だ。

だが、鬼滅の刃がそうした誤った風潮を大きく促進させたのは間違い無いし、「オタク」が世間に認められるのはあってはならないと思う。それは、元来の意味とはかけ離れているというのもあるが、「社会性も一般常識もないサブカル好きな人」(=本来のオタクの定義に則った人)の居場所が消えてしまうからである。

あくまでオタクというのはそのキモさがあって初めて成り立つのであり、サブカルが好きというのはオタクである理由にならない。

現代人は、「オタク」と「サブカルが好きな人」というのを、「社会性と常識の欠如」というラインをもって、きちんと分けて考えるべきだ。

サバゲーしてたら警察呼ばれた話

サバゲー、、、

 

全国の中高生男子が一度は経験する「サバゲー」。

その普及率はエグい一方、中高生男子は、相当な努力と苦労を重ね、エアガンを入手し、ひっそりと集まりサバゲーを始めている。

エアガンは基本18禁であり、中高生は買うことは出来ないのだ。

だが、エロ本やAV同様、禁止と言われるほど、手に入れたくなるのが血気盛んな男子の性である。実際、僕の高校でも、かなり多くの人間がエアガンを手にしていた。

 

 

 

あれは、高校1年の10月頃だったと思う。

突然、サバゲーの誘いが自分のところに来た。

どうも人手が足らず参加者を集めているらしく、カーストを問わず声がかかっていた。

 

だが、残念ながら僕はエアガンを持っておらず、同じように声がかかったもののエアガンを持っていなかったシコティッシュメガネ君と一緒に頭を抱えていた。

 

まぁ、エアガンを持ってないんだったら参加しなけりゃいい話になるわけだが、ここで参加せず家に引きこもってるのもつまらない、、、、

なんとか銃と同じように飛び、人に当てられるものはないのか、、、

 

 

すると、シコメガ君が突然こんな提案をした。

 

「エアガンの代わりにシャボン玉使えばいいんじゃね??あれちゃんと玉みたいなの飛ぶし人に当てられるじゃん!!!」

 

つまり、シャボン玉を飛ばして、その玉を相手に当てることでエアガンと同等の戦闘力を手に入れようと考えたのである。

それに、BB弾より何倍も弾がデカいのだから、当然当たる確率も上がる。

 

僕は、こんな素晴らしい提案はないと、即刻その提案を受け入れ、主催者の了承を得て2人で百均へと向かった。

 

 

こうして迎えたサバゲー当日、、、

 

ゴツゴツのエアガンを持った参加者が集まる中、僕はシコメガ君と2人で百均で買ったシャボン玉を抱えて会場の公園へ向かった。

会場には、30人近くにものぼる男たちが集まっていた。

そのカーストは様々で、陽キャの方々もいれば、ゴテゴテのエアガンを担いだミリオタ、そしてシャボン玉を持った陰キャなど、多種多様な動物園と化していた(陽キャの方は、自分の持ってきていた安いエアガンとミリオタのゴテゴテのエアガンを交換して使っていた)。

 

参加者が大体揃ったところで、サバゲーが始まった。

早速我がシャボン玉部隊の活躍の場か!と思ったのも束の間

 

ハッキリ言って、シャボン玉は全く使い物にならなかった(当たり前である)。

 

まず、弾速が遅い(遅いってレベルじゃないかもしれない)ので、遠距離の場合、普通に相手に避けられる。しかも、相手は普通のエアガンなので、返り討ちに遭う。

では近距離に行けばいいのでは、となるのだが、サバゲーに参加したこともない陰キャが近寄って来る音など、バレバレである。案の定、すぐに返り討ちに遭ってしまった。

開始10分、早くも僕らは疲弊しきっていた。

 

しかしその後は見かねた仲間が予備のエアガンを貸してくれ、2人で1つの弱いエアガンを使いつつ、なんとかその後もサバゲーを楽しんだ。

 

そうして、陽も少し傾き始めた頃

 

気づくと、遠くの木の陰からこちらをじっと見ているおっさんが居た。

学校に通報されたらひとたまりもないので、皆一同、通りがかりの人に因縁をつけられたら即撤退するという暗黙のルールがあった。

しかし、そのおっさんは、何を言うでもなく、ただじっとこちらを見るだけだった。

 

だが、数十分後、事件は起こった。

なんと、警官が2人、僕たちの元にやってきたのだ。

ヤ、ヤバい、、、

そこにいた全員が青ざめていた。

なんたって、「18禁の銃」を持った高校生が、「無許可」で、公園を使ってやっているのである。

 

もう、逮捕される要素しかない。

 

僕らは、急いで危ないライフルやスナイパーを隠し、18禁じゃなさそうなハンドガンを手にした。

そして、30人の中で1番コミュ力ある奴が前に出て、警官に対応した。

まさに、火事場の馬鹿力ならぬ火事場のチームワークである。

 

「こんにちは〜君ら何やってんの??いや、なんかやってるって通報があってね〜」

どうやら、あのクソジジイが通報したらしい。その当人は、いつの間にか消えていた。

「こんにちは!あ、いやこのハンドガンで鬼ごっこして遊んでただけっすよ!」

と、差し出す代表。

「あーなるほどね。立派なの持ってるね〜ww」

と微笑む警官。あれ?これ大丈夫なんじゃね?

「ここ一応公園だから、他の人に迷惑にならんように遊んでね〜」

大丈夫だ!胸を撫で下ろす一行。

「じゃ、最後に一人一人一応学校と名前教えてくれる?」

 

やばい、、、

これは完全に

高校に電話→生徒指導→停学or退学

の流れである。

皆が再び青ざめる中、警官と話していたコミュ力の塊が引きつった笑顔でこう言った

「OO中学校のタドコロです!」

そう、なんと中学生に成り済まし、デタラメな名前を言ったのだ。

その後も、「OX中学校のタニオカです!」「XX中学校のタダノです!」など、皆デタラメな中学校と名前を言っていった。

 

こうして中学校の存在しない人物の名前を言っていった僕達は、「じゃ、気をつけて遊んでね!」と言って笑顔で帰っていった警官を見送った。

 

警官が帰った後、僕達の間には安堵の空気が広がっていった。

火事場のチームワークを発揮した皆は、妙な連帯感が生まれていた。

 

「また通報されても困るし、今日はここまでにしよう!」という主催者の提案により、サバゲーはお開きとなった。

 

 

あれ以来、僕はサバゲーに行ってない。

が、この先サバゲーをやる機会があっても、あんなに濃いサバゲーができることは無いだろう。

でも、あんなただサバゲーをやっただけなのに、こんなに濃いエピソードが語れるとは、つくづく濃い高校生活を送ったんだなぁとしみじみ感じた。

 

(🦀)

 

 

 

ガイジの就活日記 〜前半戦〜

ブンブンハロー健常者

 

前回の記事で、ここにいる残りの3人を勝手に「陰キャ」に分類してたら、あとで3人からめちゃくちゃ怒られたキモすぎタラバガニです。

↓前回の記事↓

ガイジはかく生まれき ~「中高6年間男子校」という病~ - 健常者になれなかった者たち

 

さて3月のこの時期、学生の皆さんは学年が上がり、一つの節目を迎える時期なのではないでしょうか。

かく言う僕らも大学の最高学年になり、残り少ない学生生活を謳歌している所であります。

そして、あと少しで学生生活を終えるということは、当然、来年から労働刑が始まるということなのですが、この労働刑、ちゃんと刑務所に入らなければ受けられません。刑務所に入るための活動をしなければならないわけです。

 

回りくどい言い方になりましたが、僕らはその労働刑を受けてお金を稼ぐべく就職活動をしています(休学した休学ラブライバー君を除く)。

 

就活、、、

 

嫌な響きですよね。就活ってのは自分の常識が試される機会ですが、そもそも常識のカケラもないガイジ共にとっては苦行以外の何者でもありません。当然ながら、僕もこれまでインターン会社説明会と就活の前半戦をほぼ終えた所ですが、まぁ皆さんの予想通りガイジムーブを遺憾無く発揮しました。

今回は、就活前半戦を終えての僕個人の反省会ということで、インターン会社説明会、それぞれでかましたガイジムーブについて書いていきたいと思います。

 

インターン

 

まだ寒さの残る2月上旬ーーーー

中国で新型ウイルスが発生したというニュースを小耳に挟みつつ、私はある企業の工場にやって来ていた。

今日は、某車メーカーのインターンである。

インターン自体はこれまで数回経験して来たため、一体何をするのかというのはだいたい想像出来たが、それでもやはり少し緊張していた。

インターンの会場に入ると、グループごとに席が割り振られており、私は指定されたグループの座席に着席。続々とやって来るメンバーに軽く挨拶をしつつ開始を待った。

やがてプログラムが開始。今日のインターンでは会社説明の後、グループワークをするらしい。

グループワークということで、まず自己紹介をすることになった。しかし、ただの自己紹介ではなく、サイコロが配られ、出た目に割り振られた、実際に面接で聞かれそうなトークテーマを話すという仕組みになっていた。たとえば、3の目が出た人は自分の強みを言うといった具合である。

早速目を振ることになった我々は、とりあえず時計回りに自己紹介を開始。私は2番目で、すぐ順番が回って来た。

目を振ると、トークテーマは「自分の長所と短所を言ってください」だった。

うーん、自分の長所と短所、、、、

あ、そうだ!ここはグループの雰囲気を良くするために面白いことを言ってやろう!

 

 

「僕の長所は背が高いところです!短所は背が高いくせに運動ができないところです!」

 

よし!これでウケ間違いなし!

 

.............

 

場は凍り付いていた。

 

 

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その後は順調に自己紹介が進み、会社説明を経て、プログラムはワークへと移って行った。

今回は車メーカーのワークということで、ニーズに沿った新しい車を提案するというものになった。

我々の班は、「34歳の女性」をターゲットにした車を考えよ、との課題が与えられ、グループ一丸となって車を提案することとなった。

自分で言うのも何だが、私はグループワークで結構アイデアを出す方で、今回も色々と考えていたのだが、いまいちいいアイデアが思いつかない。

私は考えた。うーん、新しい車、、、

そう言えば、車って革張りの座席だよな。

ん?革張り?

そういえば革使った特急電車の座席があったけど、あれめっちゃ革の匂いが嫌ってみんな言ってたな!よし、これを言ってみよう!!

 

「ねえ、多分女性だったら革の匂い嫌がるんじゃない?いっそ革じゃない座席にしようよ!!」

 

 

また時が止まった。

 

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しばらくした後に、グループのリーダーポジションにいた男性が「独創的なアイデアをお持ちですね😅でも車ってだいたい革張りだからそこ変えなくてもいいんじゃないかな😅」と言って、私の時間は終わった。

 

 

 

ちなみに、この後実際に車を作っている工場を見て回ったのだが、その間、他のグループのメンバーが楽しく話す中、私は誰からも話しかけられることなく、40分ほどの工場見学を終えたのである。

 

インターンを終えた私は、徐々に失態に気づき、帰りの電車の中、動悸が激しくなり倒れそうになりながら帰路についたのであった。

 

会社説明会

時は1ヶ月ほど進み、3月上旬。

私は13時からの会社説明会に備え、11時に起床した。

ノロノロと起き、準備されていた朝飯を貪る。11時半。

ダラダラYouTubeを見ながら朝食を食べ終えた。12時前。

 

え、12時前?

 

やばい。やばい。やらかした。

会社説明会は15分前に会場入りするのが常識である。いくらガイジと言えども、遅刻して会社説明会に入りたくない。

急いで髪を整え、髭を剃り、スーツを着た。

今回は、父親がイキって買っていた一着20万円のコートを着て周りと違うぜアピールしとこうということで、クローゼットの奥深くに眠っていた父親のコートを引っ張り出して着込んだ。

しかしそうこうしているうちに時間はどんどん経ち、時間は12時10分近くになっていた。

やばいやばい!急いでコートを着て家を出た。

 

急いで駅まで行くと、次の電車は特急。余分に金がかかるがまあこの際仕方ない。

しかし、今日はやけに寒いな。コート着てるのに。何でこんな寒いんだ?

 

ん?

 

あれ?

 

スーツの上着着てないやん

 

は?

 

つまり、スーツのシャツの上に、イキって着込んでいた20万のコートを着ていたのである。

時間は12時20分すぎ。いまから家に帰ると駅に戻って来るのは12時40分。

間に合うわけがなかった。

仕方ない。もし何か言われたら全力で謝ろう。

そう考え、とりあえず特急に乗り込んだ。

 

 

特急に乗ること約15分。会社の最寄駅についた私は、開始15分前には会場に着いていた。

コートを脱ぐ。顕になるのは黒の上着ではなく、白のシャツ。全員黒い上着なのに1人だけ白のシャツという、オセロなら取り返しようのない光景が広がっていた。

 

さて、15分前に着いた私だが、バタバタしていたせいかトイレに行きそびれていたため、トイレに立つ事にした。社員の方に場所を聞き、トイレへ。

用を足して戻って来ると、1人の社員さんが自分のもとに近づいてきた。

ん?なんだ?もしかして上着のこと何か言われるのか...?

すると近づいてきた社員さんはこう言った

 

「ズボンにクリーニングのタグ付いてるよ^^;」

 

....え?

 

背中に手をやると、オレンジのタグが。

「すすすいません!!!」

今にも土下座せんとする勢いで頭を下げたガイジは、タグを引きちぎりポケットに滑り込ませた。

 

その後、オセロの白が圧倒的に不利な状況のまま会社説明会が始まった。

オセロの白は前の席で適宜メモを取りつつ、何事もなく説明会は終了。

 

帰りに黒が「ありがとうございました」と頭を下げて退室する中、白は「ありがとうございました、すいませんでした」と土下座せんとする勢いで退出していったのであった。

 

 

 

 

 

ガイジの就活日記、いかがだったでしょうか。

世の中には、さまざまな人がいます。しかし、ここまでのガイジムーブを取れる人はなかなかいないでしょう。

この先も、またいつガイジがバレるかヒヤヒヤしています。

これから自分は面接の時期に入りますが、きっとどこかでまたガイジムーブをかますことでしょう。皆さん、乞うご期待下さい。

 

キモすぎタラバガニでした。

絶対に正しいことなんてないっていう話

みなさん、こんにちは。

 

シコティッシュメガネです。

 

 

例のアレが蔓延していて本当に大変ですね。

外出自粛要請が出て、みなさん家で楽しくシコっていることかと思います。

 

 

 

 

僕は外出自粛要請にかかわらず、毎日たくさんオナニーしています。

 

 

 

私は朝起きて必ずシコります。これは昔からの習慣です。朝勃ちを収めないと起きれません。

 

休みの日はお昼にもう一度シコります。だって、暇ですもんね。

 

学校帰りの夕方にもオナニーします。家に帰るまでに溜まったムラムラを一気に解放する最高の瞬間です。

 

あと、夜遅くには僕はシコりません。笑

なぜか夜に性欲が湧くことがないんですね。

 

 

 

 

それでも一日にたくさんのオナニーをしてたくさんの息子たちを白いティッシュに包み、墓場(ゴミ箱)に捨てています。

 

 

平均すると、1日に6回といったところですね。

 

本当に一日中休みの日はもっとすごいです。。。

 

 

 

 

 

ですが、残念なことがあります。

 

 

ここにいる、他の3人からバカにされることです。

とても許し難い事だと想っています。

誠に遺憾です。('ω'乂)イカーン

 

 

1日平均6回オナニーすることは、そんなにダメなことでしょうか?

 

一体誰がそんなことを決めたのでしょうか?

 

AV女優だって一日にたくさんセックスしているではありませんか?

 

セックスとオナニーはそんなに扱いが異なるのでしょうか??

 

 

 

 

 

すみません、取り乱しました。

 

私はオナニーなんて個人の自由だと思っています。

 

一日に何回しようが、どんなオカズを使ってしようが、手でしようがオナホでしようが。

 

もちろん、医学的によろしくない方法や公共の場所などでするのはダメですね。

 

 

 

 

何事も、法に触れるのは、よくありません!!!!

 

 

 

 

それ以外であれば、人は人のオナニーについて文句を言う資格はないかと思います。

 

 

 

 

 

自分は詳しいとか、ネットでこんなことが書いてあったとか、さも自分のオナニーについての知識が正しいんだという風に僕に忠告や助言を呈する人もいますが、私は聞き入れるつもりはありません。

 

 

自分したいようにオナニーをこれからもしていきたいと思います。

 

 

 

 

外出自粛の波に呑まれて今日も私はオナニーします。

 

 

あ、外出自粛とか関係ないか。

 

 

 

 

 

それではみなさん、幸せなオナニー生活をお送りください。

 

変な情報に惑わされることはありません。

 

 

 

 

 

だって、絶対に正しいことなんてないのですから。

 

 

 

徒然なるままに日暮らしたために、画面に向かひて

 


こんにちは、ドラマチオ・イラマチオです。

 


突然ですが、皆さんのスマホやPCのメモ帳には何が書かれていますか?

 


話の中で聞いたおいしいレストランの名前や面白いと勧められた映画のタイトルでしょうか?

 


仕事ができる人なら、自分のタスクをつらつらと書いているかもしれません。

 


ちなみにコミュ障すぎてストラテジックに人間関係をこなしていかないと定期的に1ダースの友達を失う僕の友人にメモ帳の中を見せてもらうと、

 


「ネタ帳 友好度 低用」

「ネタ帳 友好度 高用」

「やらかしリスト(コミュニケーション失敗済み)」

 


などがありました。

 


富士急ハイランドくらい情緒の落差がありますね。

 


そんな事はさておき…

 


私のiPhoneMac Bookのメモ帳には今、大量のエントリーシート用原稿があります。

 

なぜなら私が今年の就活戦線に飛び込んだばかりの就活生だからです。

 


 


失礼、ここ数週間で染み付いた御社御社構文が覗いてしまいました。

 


就活シーズン真っ只中の私や他のブログ仲間は、周りの例に漏れず必死こいてESを書きまくっているところです。

 


「志望動機を教えてください」

 


       「自己PRをしてください」

 


企業や官公庁からすれば戦力になり得る価値ある学生をあぶり出すためのコピペなのでしょうが、

私からすれば自分をいかに美化してこねくり回せるかという能力を見ているだけのようにも見えてしまいます。

 


学生起業したり、とある界隈で有名になる程上り詰めたり、輝かしい人前に出せるような功績を残せた人はそれを書くといいでしょう。

ものは書き様、ベースの整った顔に化粧をしていくような経験を僕も味わってみたかったです。

 


しかし大半の学生は単位を取るために奔走して、サークルで飲み会を開いて、酒代のためにアルバイトするくらいの経験しか無いのではないでしょうか。

 


短期留学していたり、たまたまサークル長をしてたとか、個人差はあれど、大した経験をしてきてない学生のESを山ほど読んで、うまく化粧できたやつを引き当てるくらいならいっそ企業で試用期間でも設けてくれよと思います。

 


だって就いた先で何がしたいのか、どれくらい情熱があるかなんてESや30分の面接じゃわからないものでしょう。

 


企業が本当に取るべき

「情熱あふれるパッとしない学生」が

 

「短期留学で世界観が広がり()国際的視点を手に入れた()夢もない学生」のES

 

にかき消されてしまうのはもったいないなと、特にこの時期は考えてしまいます。

 

 

 


なんて、見栄えのしない学生生活を送ってしまった自分の妬みなんですけどね。

 


そういえば先日、シコティッシュメガネと一緒にキモすぎタラバガニの家に泊まりに行って、仲良くESを書いてきました。

 


その夜、子供の頃から憧れていた仕事への情熱と知識をESに叩き込む彼らを横目に私は、自分には何ができるのかとスリープモードに入ったスマホの画面に映った自分の顔を見ながら考え込んでしまいました。

 


もし徒然に大学生活を過ごしている人が見ていたら、私のようにならないよう、うまく立ち回ってくださいね。

 


それでは画面に向かいすぎて眼精疲労がたまっていますので休みますまた次回。

 

 

 

(ESスカスカイラマチオ)

【ADHDエピソード】1回の用事で電車を1回、バスを3回逃した話 (休学ラブライバー)

ごきげんよう。休学ラブライバーです。

 

はじめましての方ははじめまして。

we-are-not-normal.hatenablog.com

さて、今回は、タイトルの通り僕のADHDエピソードを紹介します。

 

 

 ある夏の日のこと。僕は日差しの強さに目を覚ました。時刻は午前7:00頃。

今日は、以前Twitterから応募した朗読劇のオーディションの日だ。

 

集合時間は12:00なので、10:30頃に部屋を出ればいいだろう。

ということは、今から3時間以上時間がある。

準備に1時間使ったとしても2時間以上は自由な時間がある。

そこで、僕はその2時間をインターネットで動画をみたりネットサーフィンをして過ごすことにした(といっても、意思決定したというより自然にそうなってしまった)。

 

ところで、何分も前から駅に着いて電車やバスを待つのが好きではない。その数分でも、暑かったり寒かったりする屋外でただ待つのが無駄なように思えるからだ。

 

そんなわけで、僕は10:37の電車に乗るべく、10:30に家を出ようと決めた。

 

午前10:20。ぼちぼち出るか、と服を着て、カバンに筆記用具やペットボトルを詰めていく。

僕の部屋の玄関には姿見があるのだが、部屋を出る直前に、鏡に写った自分が見えた。

「うーん、髪がちゃんとしてない」

急いで靴を脱ぎ、洗面所でワックスをつけた。

午前10:32。

 

バタバタと靴を履き、後ろ手でバタンとドアを閉めて駅までダッシュ

駅に行くまでには信号が1つあって、ついてないことに、僕が来たとき駅までの信号は丁度赤に変わってしまっていた。

 この、どうやっても進めない時間が非常にイライラする。

 

早く変われと信号を睨みつける僕を尻目に、発車時間は刻々と迫ってくる。

 

緑が光った。走った。

走れオタク。間に合わなければ、後悔と無念と苛立ちがお前を押し潰すぞ。

 

………

 

オタクは押し潰された。

 

息を切らした。無様な姿をさらした。

なのに何故?

何故間に合わなかった?

 

ムカつく。

答えは準備不足、それだけ。全部お前のせい。

ああムカつくムカつく。

 

照り付ける太陽に負けず劣らず、僕の顔も熱気を放出していた。

 

 

そんな熱気も、電車が運んできた風に散らされた。

電車でスマホをいじっていると案外気がまぎれた。

 

少し落ち着いたところで、初めての場所なので、乗り換えや駅からの道を車内で確認。

 

電車を降り、調べたバス停に向かう。

乗り換えにはあまり余裕がないので少し速足で。

 

バス停に着いて、5分ほど待った。

乗り換えには余裕がないはずじゃなかったのか。

スマホを見ると、予定の時間はもう過ぎている。遅延だろうか。

バスは数本見送ったものの、その中に僕が乗るべき番号はなかった。

 

そこで、時刻表を見てみた。

やはりバスの路線図・時刻表は少し複雑だ。

…だが、それにしてもだ。

 

俺の行き先、書いてなくない??

 

混乱した。

ちゃんと乗り換えアプリが指示したバス停と同じ名前だぞ??

バス停から少し離れて名前を確認してみても間違いはない。

 

何故?何故…?

考えること1分。

 

青天の霹靂とはこのことか。

雲一つない空を見上げ、僕は一瞬呼吸が止まった。

 

俺、逆方向のバス停に行った?????

 

ヤバいヤバい。

急いで今いるのと逆のバス停に向かう。

 

しかし、時刻表を見ると次のバスは30分以上あと。

 

クソッ…。

急いで乗り換えアプリを起動。

天神まで行って、そこからバスに乗れば間に合いそうだ。

出費がかさむが、背に腹は代えられない。

金は時なり、だ。

 

そんなわけで天神に着き、またバス停まで行った。

もちろん、今度こそ方向が正しいことは確認済みだ。

 

さて、それにしてもバスが来るまで10分はある。

10分間ただつっ立って過ごすのも退屈だ。僕はスマホでネットサーフィンを始めた。

 

しかし文明の利器とはよく言ったものだ。昔は外に出たら待ちぼうけを食らうことばっかりだっただろうなとぼんやり昔に思いを馳せた。

 

おっと、Twitterで面白い記事を見つけて、すっかり夢中になってしまっていた。

顔を上げると、まだ目的のバスが来ている様子はない。まだ大丈夫だ。

 

……

 

………あれ?

 

画面の上部の数字を見ると、僕が頭に入れていた時刻をとうに回っていた。

 

!!??!!?!

 

ウソだろ???

焦っていても、考えられる可能性は一つしかない。

 

僕は、スマホを眺めているうちに、目的のバスを完全スルーしていたのだ。

 

もう、ここまでくると怒りの感情はほとんどない。

むしろ自分の愚かさに、強い恐怖を覚えた。

ネタではなく、この時ばかりは本気で脳の障害を疑った。

 

次のバスは20分後。完全に大遅刻である。

僕は相手方に遅刻する旨の連絡をし、詫びに詫びた。

 

結果、

オーディションには見事に落ちた。ちゃんちゃん。

 

現場での反応は結構よかったのにね。

 

おわり。

(休学ラブライバー